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Story


桐のキャットハウス『ねこねぐら』のストーリー 
     『順番待ちのできる「ねこねぐら」』




保護猫カフェ「ねこんチ」協力。
  気が付けば「順番待ち」になっていました。


「ねこねぐら」の開発には欠かせない協力者が存在します。
「ねこねぐら」の試作品を置いてもらったのは、岸和田の隣町、泉大津の保護猫カフェ「ねこんチ」でした。

出来上がった試作品を持ち込んで、
「しばらく置いてみてください」
とお願いしました。

そして、1か月。
「ねこんチ」を運営する室山ひとみさんはニコニコしながらこう言いました。

「もうこの子、クロっていうねんけどね、これはもう自分のもんや、って思ってるみたい。
 で、クロが入ってなかったら、この子とかこの子とかも入ってるんよ」

そう、順番待ちが発生するキャットハウスになっていたのです。



スタートは桐の良さをもっと知ってもらいたい、と願う桐箪笥職人のアイデアでした。
  桐だからこそできる「大事なものを守る」こと。


キャットハウス「ねこねぐら」を作るのは、
大阪府岸和田市にある桐箪笥製造の(株)留河です。

社長の留河昇氏は、
桐箪笥職人です。

昇氏は願っています。
桐箪笥は多くの人の手元にあるものではない。
でも、桐を熟知している桐箪笥職人だからこそ、桐の良さをもっと広く知ってもらいたい。

桐の良さは
「調湿性」「密閉性」「虫が付かない」「火に強い」・・・
これらの特性が生かされて、伝統工芸である桐箪笥は今も需要があります。
この特性をいかんなく発揮できるもの、そして桐の良さを広めることができるもの。
それが、昇社長が開発した「桐の米びつ」でした。

ただ、昇社長が新商品を開発するときは、
その特性からではなく、
桐の役割を突き詰めて考えます。
桐箪笥は、着物や衣類をその特性で守ってきた。
米びつはまさに米を、そして米のおいしさを守るものだ。
桐の役割は「大事なものを守ること」だったのです。

では、他に、私たちにとって大事なもの、って何だろう。
家族、そう、飼い猫は家族同然、いや、家族じゃないか。

大事なもののために、桐を活用する。
「木のぬくもり」は猫の快適のために。
「虫がつかない」は猫の衛生面も。
「柔らかい木質」は爪とぎにも。
「軽さ」は飼い主の利便性にまで。

こうして、
キャットハウス「ねこねぐら」は開発がスタートするのです。

あなたの、大事な家族のために。



 ■最初の試作品は小さかった・・・
  大きくして、開口部も大きく。
   開発ストーリーをすこしだけ。


最初に「ねこんチ」に取材に行ったときは、
まだ試作品は影も形もありませんでした。

心配だったのは「桐の香り」です。
もしかしたらこの桐の香りを嫌うかもしれない。
そこで留河が作っている桐製品をダンボール箱に詰めていきました。

ありがたいことに、箱を開けると猫たちは興味深々。
ダンボール箱に入ってくる子もいれば、桐箱を鼻でつっついている子も。

さらに、「ねこんチ」の室山さんから、猫にとっての「居心地の良さ」とは何か、
飼い主はどんなキャットハウスが欲しいのか、などもヒアリングしました。

そして、これならいける、と試作品にとりかかります。

最初に製作した試作品は外寸で直径約30cm。

意気揚々と試作品第1号を持って行ったのですが・・・。
最初、猫たちは当然のことながら興味深々。
でも、小さすぎて入れない。

「これだと、3〜4kgの子猫くらいしか入ってくれないね。。。」
と室山さん。

そこで、次は外寸直径42cmの試作品を持っていきます。
すると、上から、横から、入る入る!
「この子、何キロですか?」
「5キロくらい。5〜6kgの子は余裕やね!さて、でかい子が入ってくれるかな・・・」
と言っているうちに8kgクラスの猫が。
ちょっと窮屈そうですが、よっこらしょ、って感じで入ってくれました。
そうなると、あとは「ここ、私の寝床だから」と言わんばかりの面持ちです。

でも、ちょっと横の開口部が小さい。
でも、あまり大きくしすぎると、落ち着ける暗さが実現できない。
そこはさすが桐箪笥職人。
すぐに持って帰って、すぐに横の開口部を絶妙に広げて、すぐに持っていきました。
そして、そのまま「ねこんチ」に置いてもらいました。

こうして、冒頭の
「順番待ちのできる桐のキャットハウス『ねこねぐら』」の姿が完成したのです。

保護猫カフェ&猫ホテル「ねこんチ」
大阪府泉大津市池浦町1-1-19 小澤ビル2F
http://nekonchi.com/